令和8年度診療報酬改定に係るこれまでの議論の整理から~受診抑制につながる可能性を見出す~
2026.01.12
1月9日、中医協総会にて示された「令和8年度診療報酬改定に係るこれまでの議論の整理」から、受診抑制につながる改定項目の可能性を模索してみる。
国民皆保険、フリーアクセス万歳の日本の医療制度下では、診療報酬改定によって受診抑制、薬剤使用量減少が訪れる機会が必ず訪れる。
既に、多剤投与、残薬削減や抗生物質の適正投与を促す診療報酬ができあがり、少なからず関連企業の業績に影響が出ている。
そのため、診療報酬改定ごとに、追加の改定がないのか一通り目を通しておく必要がある。
ということで、Geminiに助けを求め、たたき台を作ってみた。
***** Gemini3 *****
1. 金銭的負担の増加(直接的な受診抑制要因)
家計への負担増により、特に慢性疾患を持つ方や高齢者の受診控えを招く可能性がある項目です。
入院時の食費・光熱水費の引き上げ(Ⅰ-1-(2))
材料費やエネルギー価格高騰を背景に、入院患者が支払う食事代や光熱水費の基準額が引き上げられます。入院が長期化するほど負担感が増します。
長期収載品(先発医薬品)の選定療養の見直し(Ⅳ-1-(5))
後発医薬品(ジェネリック)があるにもかかわらず先発品を希望した場合の追加負担(選定療養)が、さらに強化・見直される方針です。「いつもの薬」を使い続けるためのコストが上がります。
「特定疾患療養管理料」の対象疾患見直し(Ⅱ-3-(3))
生活習慣病などで通院している際の管理料の対象から特定の病名が外れたり、要件が厳しくなったりする場合、これまで受けていた指導の質や窓口負担のバランスが変化します。
栄養保持を目的とした医薬品の給付制限(Ⅳ-4-3-(1))
いわゆる「ビタミン剤」などの栄養保持目的の医薬品について、保険給付の要件が厳格化されます。これまでは保険で処方されていたものが、全額自己負担(市販薬購入)になる可能性があります。
2. 受診ルールの厳格化(アクセスのハードル上昇)
手続きの複雑化や、大病院へのアクセスの制限を強める項目です。
大病院の「紹介状なし受診」の負担増と対象拡大(Ⅱ-4-1)
紹介状なしで大病院を受診した際の定額負担について、対象となる病院の基準(逆紹介率など)が厳しくなります。また、**「頻繁に再診を受けている患者」**も減算・負担増の対象に含める検討がなされており、大病院に通い続けることへのハードルが上がります。
特定機能病院の初診料等の減算強化(Ⅱ-4-1-(1))
紹介・逆紹介が少ない病院へのペナルティが強化されるため、病院側が「地域のクリニックへ戻る(逆紹介)」をより強く促すようになり、患者が希望する病院で診てもらいにくくなる可能性があります。
3. 医療提供体制の変化による影響(心理的・物理的抑制)
療養病棟の入院条件の厳格化(Ⅱ-1-1-(11))
医療区分2・3(医療の必要性が高い状態)の判定基準が見直され、より重症な患者を優先する仕組みになります。これにより、比較的状態が安定している高齢者が「入院継続が難しくなる」「転院を迫られる」といったケースが増える可能性があります。
身体的拘束の最小化と入院料の見直し(Ⅲ-1-1)
身体的拘束を行っている日の入院料が減額されるなど、管理体制が厳しくなります。これは質の向上ですが、現場のマンパワー不足と重なると、手のかかる患者の受け入れを医療機関が躊躇する(受診拒否に近い抑制)懸念もゼロではありません。
まとめ:特に注意すべきポイント
今回の整理案で最も影響が大きいと考えられるのは、**「大病院への通院継続の制限(逆紹介の推進)」と「医薬品の自己負担(選定療養・栄養薬)の見直し」**です。
注記: 30ページ末尾にある「OTC類似薬(市販薬と同じ成分の薬)の自己負担の在り方」については、まだ中医協での議論に含まれていませんが、今後の大臣折衝次第では、さらに窓口負担が増える大きな変動要素となります。