医療DXの足かせ?「マイナ保険証」完全移行の現在地
20261018 医療機関におけるオンライン資格確認の義務化から時間が経過する中、直近の医療機関等向け実態調査によると、マイナ保険証の実際の利用率は依然として全体の約30〜40%程度で推移しています。完全移行へ向けた過渡期にあるものの、現場のオペレーション負荷やシステムトラブルの懸念が課題として残されています。 利用率「約30〜40%」の現状と課題 論点: 政府が推進するマイナ保険証への移行が進む一方、実際の窓口での利用率は全体の約3割から4割程度にとどまる医療機関が多く、患者の認知や利便性の実感に地域・年齢層ごとのばらつきが見られます。 考察: 高齢層を中心としたカード持参忘れや、暗証番号入力への戸惑いが窓口での滞留を生んでおり、受診手続きの効率化という本来の目的と現場の負担感に乖離が生じています。 システム維持コストと現場の「2重運用」負担 論点: 医療DX関連システムの導入・改修にかかる初期・ランニングコストは医療機関の経営を圧迫しており、中小規模の病院やクリニックを中心に年間数十万円規模の負担増となっています。 考察: 従来の健康保険証との併用期間中、窓口では資格確認端末の操作と従来の確認作業が混在し、実質的な事務作業が増加しています。インフラ整備に対する適切な評価や財政支援が不可欠です。 医療DXの推進は医療の質向上に不可欠ですが、その土台を支える現場のマンパワーや経済的負担に配慮した柔軟な伴走支援がなければ、持続可能な医療体制の維持そのものを揺るがしかねません。