令和8年度診療報酬改定論点 ~薬価改定/GE③~
2025.11.02
コパくん(CoPilot)の次に、ジェムくん(Gemini)にも聞いてみた。
プロンプトと使用したファイルは全く同一であるが、出てきた回答はだいぶ異なっている。
コパくんよりも取り上げる論点が多く、それらに対する改定予測も充実している。
残念がらコパくんの結果はブレストのたたき台にすらならなかったが、ジェムくんの教えはとても参考になる。
しかしながら、コパくん、ジェムくんの両者に共通するのは、AGやバイオセイムに対する視点が抜けている点だ。
公正な制度の下で承認されているAG、バイオセイムに対して、何等か制限を掛けるというのはAIですら予測不能ということなのだろう。
和8年度改定で具体化されると読み取れる改定内容
令和6年度の安定供給・イノベーション推進の流れと、令和8年度の論点での具体的な言及を踏まえると、以下の改定内容が特に具体化する可能性が高いです。
1. 安定供給の確保と低薬価品の価格維持の強化
医薬品の供給不安が続く現状
最低薬価の引き上げ・区分新設: 令和7年度改定でも概ね3%程度の引き上げが行われましたが
、「最低薬価の引上げ・区分新設」 が論点として示されたことから、低薬価品の価格を下支えするため、最低薬価を再度引き上げるか、新たな価格区分を設ける措置が取られる可能性が高いです。 基礎的医薬品・不採算品再算定の要件見直し: 「基礎的医薬品の要件」
や「不採算品再算定の要件」 が見直され、より多くの医療上必要な医薬品を価格維持の対象とするための要件緩和または拡充が行われると見込まれます。
2. 後発医薬品・バイオシミラー市場の構造改革と薬価の適正化
安定供給できる企業を評価し、市場の効率化と価格体系の適正化を進める措置が講じられます。
企業指標の薬価への本格活用: 令和6年度に試行的に導入された「企業指標の評価結果の活用」
について、安定供給体制が整っている企業の後発品を優遇するなど、薬価制度への本格的な反映が行われると見込まれます。 価格逆転防止とバイオシミラーの価格集約: 「先発品・後発医薬品の薬価逆転の防止」
や「バイオシミラーの価格帯集約」 が論点となっていることから、後発品間の価格帯をさらに整理・集約し、先発品と後発品の間に明確な価格差を維持するためのルールが導入されます。
3. イノベーションの更なる評価と高額薬剤への対応
令和6年度改定のイノベーション評価をさらに進める一方、高額薬剤の財政影響への対応も議論されます。
真の臨床的有用性加算の拡充: 「真の臨床的有用性加算の評価対象の拡充」
により、上市後も臨床的価値が高いと認められた革新的新薬に対する評価が強化・拡大されます。 市場拡大再算定の適用除外: 開発を促すため、「希少疾病や小児の効能追加をした場合の適用除外」
が具体化し、これらの領域における市場拡大再算定の適用が緩和されると見込まれます。 類似薬効比較方式(II)の見直し: 「類似薬効比較方式(II)の見直し」
は、革新性の低い新薬や高額医薬品に対する薬価算定の厳格化につながる可能性があり、算定ルールの適正化が図られます。
4. 長期収載品に対する追加的な薬価措置
選定療養の導入後も議論を続けるとしていた長期収載品に対し、後発品への置換促進を目的とした追加的な薬価引下げルールが導入される可能性があります。
「長期収載品の選定療養を踏まえた薬価のあり方」
が論点とされており、**選定療養の浸透状況を検証し、後発品への置き換えが進まない長期収載品に対する価格引き下げ措置(例:G1/G2ルールの適用拡大や厳格化)**が具体的に検討されると見込まれます。