令和8年度診療報酬改定論点 ~薬剤費自己負担②~
2025.10.19
2025年10月16日開催の社会保障審議会医療保険部会の資料から、p33「薬剤自己負担の見直しについての論点」と、p5「(参考)薬剤自己負担の見直しに関する主な項目」の2スライドを取り上げる。
まずは、「薬剤自己負担の見直しについての論点」の論点リストに出現する医薬品カテゴリは11(出現順)。
- 長期収載品
- 革新的な医薬品等
- 医療上必要性の高い品目
- 革新的新薬
- 後発医薬品
- 先行バイオ医薬品
- 低分子医薬品
- バイオ医薬品
- バイオ後続品
- OTC医薬品
- OTC類似薬
- OTC類似薬一般
次に、それらを使用促進、抑制とその他に分けると下記のように整理できるだろう。
- 使用促進
- 後発医薬品
- バイオ後続品
- 低分子医薬品
- OTC医薬品
- 中立
- 革新的な医薬品等
- 医療上必要性の高い品目
- 使用抑制
- OTC類似薬
- OTC類似薬一般
- 長期収載品
- 先行バイオ医薬品
- 創薬イノベーションを推進する観点から、長期収載品への依存から脱却し、革新的な医薬品等の開発強化、研究開発型ビジネスモデルへの転換促進が必要であるとともに、後発医薬品を中心とした安定供給の課題を解消するため、医療上必要性の高い品目の安定供給の確保も不可欠である。
- 医療保険制度の持続可能性の確保や、現役世代の保険料負担を含む国民負担の軽減を図る必要がある中で、限りある保険料や公費を効率的に活用し、引き続き、革新的新薬のイノベーションを適切に評価するとともに、医療上必要性の高い品目の安定供給の確保が必要である。
- こうした中で、特に、長期収載品については、選定療養の対象とした後の状況(患者動向、後発医薬品への置換え状況、医療現場への影響)、足下の後発医薬品の安定供給に向けた取組み、産業構造改革の動向も踏まえて、その保険給付の在り方をどのように考えるか。
- また、先行バイオ医薬品については、低分子医薬品とバイオ医薬品の差異、先行バイオ医薬品とバイオ後続品の差異、バイオ後続品の使用率や使用促進に向けた診療報酬上の措置も踏まえて、その保険給付の在り方をどのように考えるか。
- OTC類似薬の保険適用の見直しについては、骨太の方針2025や公党間の合意において、医療機関における必要な受診を確保し、こどもや慢性疾患を抱えている方、低所得の方の患者負担などに配慮しつつ、成分や用量がOTC医薬品と同等のOTC類似薬をはじめとするOTC類似薬一般について保険給付のあり方を見直すとされていることを踏まえて、その保険給付の在り方をどのように考えるか。
つづく
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第200回社会保障審議会医療保険部会 資料1より |
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第200回社会保障審議会医療保険部会 資料1より |