促進策のなれの果て

2023/10/13

ジェネリック医薬品の使用促進策として、年1回だった新規収載のタイミングは2007年に年2階へと切り替わった。

このルール変更によって、それ以前にスタートしていた診療報酬上のインセンティブと相まって、ジェネリック医薬品の数量シェアはいっきに拡大した。

そして、急激に拡大するジェネリック医薬品による医療費削減効果を高めるために採られたのは、追補薬価収載時のルールの変更だった。

新規収載時は先発医薬品の0.7掛けだった薬価が、2016年度以降は0.5掛けを基本として、内用薬で10品目超の場合は0.4掛けというルール変更により、薬剤費の削減がコントロールされるようになったのだ。

その当時はまだ追い風サンキュー、発売しさえすれば何でも売れる時代であり、ほとんどのジェネリック医薬品メーカーはいずれ訪れる毎年薬価改定によって経営環境が著しく悪化することなど想像する由もなかっただろう。

そんなこんなで破綻したジェネリック医薬品供給体制を回復させるため、「後発医薬品の安定供給等の実現に向けた産業構造のあり方に関する検討会」が動き出し、一昨日その中間取りまとめが示された。

今後は中医協総会にて審議され、具体的な政策が詰めされていくことになる。

事態は好転するのか、それとも停滞したままなのか。 

悪化だけは勘弁したい。

今回の検討会で示された制度案がうまく機能することを切に願う。



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