調剤報酬改定を取り巻く環境を考える その8

2023/05/23


2024年4月から「医師の働き方改革」がスタートする。


「医師の働き方改革」とは、「診療に従事する勤務医の時間外・休日労働の特例的な上限水準」のことで、長時間労働の是正と、勤務時間内の業務効率化の対応が必要になる。


雑駁ながら、製薬企業、薬局業界への影響について考えてみた。


これもまた、次期調剤報酬に係る要素として留意する必要があるだろう。


製薬企業への影響

・業務効率化で、勤務時間は診療に時間を割くことが大前提となり、合間にMRと面談するなどの余裕がなくなる。

・新薬勉強のための講演会参加は自己研鑽の時間とされるため、労働時間には含まれないため自由ではあるが、ワークライフバランスを重視する医師が増えることで、参加率が低くなる可能性あり。


薬局業界への影響

・業務効率化の一環で、タスクシェアリング、タスクシフトが進む可能性がある。優先順位としては院内の他職種が先になるが、薬局・薬剤師へも波及する可能性があり、診療報酬・調剤報酬に反映されるかもしれない。

・リフィル処方もタスクシフトの一環であり、来年4月以降はより一層促進される可能性がある。

・薬局・薬剤師へのタスクシフトが進んだ場合、対物業務の軽量化は必須であり、調剤補助の活用、そして調剤の外部委託が本格化する可能性あり。そうなれば、医薬品の流通も何等か変化するかもしれない。


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