電子処方箋の気になるところ
2023/01/13
昨日開催された厚生科学審議会 医薬品医療機器制度部会では、議題として「令和4年薬機法等改正の施行状況について」が上がった。
具体的には、緊急承認制度で承認されたゾコーバの今後の取扱いと、電子処方箋の現状と今後の展開が議論された。
ゾコーバについてはさておき、電子処方箋については個人的に気になるポイントが2つあった。
1つ目は、電子処方箋によるリフィル対応に係るシステム開発費用が令和4年度補正予算案に組み込まれたということ。
本格運用開始前ではあるが、リフィル処方対応というニュースは極めて重要である。まだ先ではあるものの、メールオーダーの仕組みが本邦にも出来上がる可能性が高まったと言える。
2つ目が、電子処方箋利用に対するインセンティブの話だ。
現在は医療機関や薬局の導入費用に対する補助金が設けられているものの、患者に対する周知活動は十分でなく、全国運用開始後に普及するかどうかについては懐疑的な意見が多い。
だとすれば、オンライン資格確認システムの利用促進の時がそうであったように、電子処方箋においても医療機関や患者にインセンティブが必要と考えるのは自然な流れになる。
これについて事務局サイドからは、「検討していきたい」というニュアンスの発言があった。
電子処方箋対応の医療機関、薬局が患者対応でパンクすることのないよう、電子処方箋の運用が普及することを願う。