中医協総会第2ラウンドへ 現状と課題、論点、そして意見に対する注目ポイント 〜オンライン服薬指導〜
2021/09/15
現状と課題、論点、そして意見に対する注目ポイント 〜オンライン服薬指導〜
《注目ポイント》
・オンライン服薬指導の拡大恒久化の着地点は?
・初診対応とかかりつけ重視の妥協点は?
・大手調剤に集中しない方策は有意義なのか?
・オンライン服薬指導専門薬局を作らないための規制策は必要か?
・研修受講は必須になるのか?
(2021年9月15日中医協総会資料より抜粋)
【現状と課題】
○ オンライン服薬指導については、改正薬機法に基づき令和2年9月から、オンライン診療又は在宅訪問診療に係る処方箋に基づく調剤において実施が可能となっていたが、新型コロナウイルス感染拡大を踏まえ、時限的・特例的取扱いを実施し、それ以外の診療に基づく処方箋を受け付けた場合であっても実施可能とする等の対応を行っている。
○ 調剤報酬についても、臨時的・特例的取扱いとして、オンライン服薬指導を実施した場合でも、対面で実施した場合と同様の薬剤服用歴管理指導料及びその加算を算定可能とする対応を行っている。
○ 今後、オンライン服薬指導については、今回の新型コロナウイルス感染症の感染拡大に際しての時限的措置の実績を踏まえ、2021 年夏を目途に医薬品医療機器等法に基づくルールの見直しの検討を行うとともに、診療報酬の評価の検証を行い、必要な見直しの検討を行うこととされている。
【論点】
○ オンライン服薬指導については、今回の新型コロナウイルス感染症の感染拡大に際しての時限的措置の実績を踏まえ、医薬品医療機器等法に基づくルールの見直しが行われることを踏まえ、診療報酬について、具体的に、どのような検討が必要か。
【主な意見】
○ オンライン服薬指導の薬事規制の見直しを踏まえた算定要件の在り方の検討が必要と考えているが、今回の新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた特例的対応の電話や情報通信機器を用いた服薬指導は非常時におけるものであり、そのまま恒久的なものとすることには違和感がある。
○ 新型コロナウイルス感染症拡大を踏まえた時限的・特例的な取扱いについては、実施状況の検証を行った上で検討が必要。
〇 オンライン服薬指導については、個人情報の取扱いや資格確認等、体制が必要であり、法改正に伴い、薬局のガバナンスが要求されることを自覚して、適切な運用をお願いしたい。オンライン服薬指導について薬剤師の研修プログラムを確立する必要があるのではないか。
○ オンライン服薬指導については、利便性に偏らず、安全性が担保されるような明確な運用や基準が求められる。オンライン診療の議論と同様に営利目的とさせないための対応が必要。
〇 対人業務の一環として、患者のニーズがあり、安全安心に対応できることが担保されている前提であれば、オンライン服薬指導の活用を促進する方策について検討を進めていくことが重要ではないか。
○ 大手チェーン薬局に患者が集中することなく、かかりつけの医療機関や薬局がオンライン診療やオンライン服薬指導を行う方向で制度設計していく必要がある。