中医協総会第2ラウンドへ 現状と課題、論点、そして意見に対する注目ポイント 〜敷地内薬局〜

2021/09/16

現状と課題、論点、そして意見に対する注目ポイント 〜敷地内薬局〜


《注目ポイント》

・新設されたばかりの特別基本料の廃止はあるのか?

・敷地内薬局のかかりつけ機能の評価はどうなるのか(かかりつけ機能は無いのか)?

・院外薬局、病院薬剤部の機能分けに調剤報酬による介入は可能なのか?

・敷地内薬局は選定療養制度の対象にふさわしいのか?


(以下、2021年9月15日中医協総会資料より抜粋)

調剤について(敷地内薬局)

【現状と課題】

(全体)

○ 薬局における薬剤師の業務は、「患者のための薬局ビジョン」や改正薬機法に基づき、医療機関等との連携、在宅医療への対応など、かかりつけ薬剤師・薬局の普及・機能充実等の取組が進みつつあるものの、地域において薬剤師が役割を十分に発揮するためには、薬剤の調製などの対物業務を医療安全確保のもと適切かつ効率的に実施することが重要であり、その前提のもと、引き続き、対物中心の業務から、患者・住民との関わりの度合いの高い対人業務へとシフトすることにより、薬物療法や健康維持・増進の支援に一層関わり、患者・住民を支えていくことが求められる。


(対物業務)

○ 調剤基本料は薬局の構造・設備や医薬品の備蓄等の体制整備に関する経費を評価したものであり、薬局経営の効率性を踏まえて区分を設定している。

○ 調剤料については、令和2年度診療報酬改定において、対物業務から対人業務への構造的な転換を進めるため、内服薬の調剤料について評価を見直した。

 

【論点】

○ 薬局・薬剤師が、対物中心の業務から、患者・住民との関わりの度合いの高い対人業務へとシフトすることにより、薬物療法や健康維持・増進の支援に一層関わり、患者・住民を支えていくことが重要であることを踏まえ、診療報酬のあり方について、どのように考えるか。

○ かかりつけ薬剤師・薬局の普及の促進、多剤・重複投薬への取組、処方箋の反復利用など、「経済財政運営と改革の基本方針 2021」等を踏まえた今後の対応につい て、どのように考えるか。

 

【主な意見】

(敷地内薬局)

○ 敷地内薬局について、独立性が担保されない、又は機能として院内薬局と変わらない薬局については、保険指定する必要はないと考える。敷地内薬局について、診療報酬上での対応や制度の見直しなど必要な対応について議論すべき。

○ 大病院において利益供与を求めるような敷地内薬局の募集が行われていることは遺憾であり、敷地内薬局が必要な理由が、薬剤部の体制を十分に確保できないことにあるとすれば、病院薬剤師確保のための対策を行うべき。敷地内薬局が実質的に院内薬局と同じ様な機能を担っているのであれば、それに基づいて院内薬局との違いを含め考え方を整理することも必要。

○ 敷地内薬局が設置されていたとしても、患者が自宅近くのかかりつけ薬局に行くという受療行動を取らせることが必要であり、そのような受療行動を促すようなことを全体として対応する必要がある。

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