大たん予想?!2022年度調剤報酬改定のポイント⑪
2021/06/03
2020年診療報酬改定に係る答申書附帯意見より、次期調剤報酬改定に関連するポイントを取り上げコメントしていく。
水色:附帯意見からの抜粋
▷ :個人的見解(思考整理のための備忘録として)
(調剤報酬) その4
・調剤基本料、調剤料及び薬学管理料の評価の見直しによる影響や、かかりつけ薬剤師・薬局の取組状況を調査・検証し、薬局の地域におけるかかりつけ機能に応じた適切な評価、対物業務から対人業務への構造的な転換を推進するための調剤報酬の在り方について引き続き検討すること。
▷引き続き、「患者のための薬局ビジョン」を核とした調剤報酬のオーバーホールが推し進められることになるだろう。
・対物業務から対人業務への構造的な転換を推進
対物業務から対人業務への構造的な転換を図るには、対物業務の評価(報酬)を極めて低いものにするほかない。評価されない、報酬のつかない行為に高額な人件費を払う余裕はなく、おのずと抜本的な構造改革が行われることになるだろう。
しかし、調剤料の大胆な見直しは経営に大きな影響があり、下手をすれば現在の医薬品供給体制に支障を来しかねないという懸念も当局にはあるだろう。したがって、2020年度単回で半減するような改定はないものと考えているが、それでも調剤料から薬学管理料へと段階的に点数が移行するのは必至である。つまり、調剤料の構成比は下がり、薬学管理料のそれが拡大することになる。
ところで、2025年までの改定は残すところ2回のみだ。段階的にとは言っても、その回数で点数移行を推し進めようとすれば、急激な改定は避けられない。いろいろと歪みが生じてしまうだろう。
そこで浮上するアイデアが空前絶後の毎年改定である。要件の見直しを含む点数改定は通常通り2年毎に行うとして、その中間年では予め決められただけの点数を移行する。そうすることで、段階的な点数移行が可能となり、2025年へのソフトランディングが実現されるというわけだ。