ヤバイよ、製薬企業のMR㊹ 〜値下げ圧力による産業構造の転換〜
2021/01/13
KDDIがとんでもない料金プランを発表するようだ。
日本経済新聞の電子版に掲載された「イブニングスクープ KDDI、20ギガ月2480円 大手3社で最安値」によると、ドコモ、ソフトバンクの同容量プランと比べて500円も安い上、1日、1週間単位でのプラン変更がアドホック的に可能とのこと。
東南アジアでは普及しているとのことだが、1日、1週間単位での料金プラン変更はなかなか斬新な試みだ。値下げの圧力は、料金プランの見直しに留まらず、産業構造の転換を引き起こすのかもしれない。
薬価引き下げという公的圧力が働く製薬企業においても、同様の構造変化は起こりうるだろうか。
最近の業界動向で顕著なのは、なんと言っても早期退職制度の推進だ。薬価引き下げと新薬上市数の減少によって、売上や利益確保の先行きが厳しくなり、当面のコストダウンを図るために、大規模な人員整理を断行する企業が目立ってきた。
そして、言うまでもなく、コロナ禍が追い打ちを掛けており、2021年4月の薬価改定以後にはさらなる追加策が打ち出されるような気がしている。
私自身の不勉強も多分にあるとは思うが、産業構造の転換を図るような動きは未だ聞いたことがない。「その手があったか」と唸るような秘策の登場が待たれる。