時流には逆らえない
2021/01/27
どこまでのグランド・デザインが出来上がっているのかは分からないが、時流には逆らえないとつくづく思わされる。
昨晩の日経電子版に「給与デジタル払い21年春解禁、銀行口座介さず 政府方針」という記事が掲載された。従業員の銀行口座に払い込む給与の一部を、楽天PayやLINE PAYなどのアカウントへ付与することを可能とする方針を政府が示したという内容だ。
マイナンバーカード普及促進策として、昨年9月より始まった"マイナポイント”が間もなく終了の期日を迎える。銀行口座を用いず、個人のアカウントを特定してデジタルマネーを付与するには、マイナンバーによる管理が必須になるだろう。
つまり、マイナンバーとデジタルマネーの紐付けが前提条件ということだ。当然、"給与のデジタル払い”を推進しようとする企業は、従業員へマイナバーカードの所有を促すことだろう。まさに、官民挙げてデジタルトランスフォーメーションが図られることとなる。
"給与のデジタル払い”が進めば銀行口座の残高は減り、預金を利用して利益を稼いできた銀行の構造改革が始まる。大手携帯キャリアでもそうであったように、他と比較して著しく利益率が高い業界には事業構造の改革、効率化が求められる社会になってきた。
このことは医療業界にも当てはまるのかもしれない。薬価改定、診療報酬改定、オンライン診療の拡大恒久化やその他の規制緩和とデジタル化が進む。時流には逆らえないのだ。