製薬企業とDxを考える①
2020/08/22
進むデジタル療法、新しい治療はアプリで行われる時代へ アジア初、医師が処方する「治療用アプリ」が国内で誕生(CureApp, Inc.)
CureAppのホームページにて、待望のニュースが発表された。
治療薬でもない、物理的な医療機器でもない治療用アプリが初めての薬事承認を取得したのだ。
当アプリは、6月19日に開催された薬事・食品衛生審議会 医療機器・体外診断薬部会にて審議されたのだが、知的財産等の機密事項が多く含まれることから審議資料は残念ながら非公開となっている。気になる内容は審査報告書が公開されるのを待つしかない。
治療薬としての可能性を持つ化合物を発見してから薬事承認を取得するまでの成功確率は年々低下しており、厚生労働省の資料によると10年前では1/1.6万だった成功確率が現在では1/2.5万((0.0040%)となっている。
治療用アプリの可能性はどうなのだろう。
プログラムの改編によっていくらでも意図的した機能を付与することができるため、化学物質の探索と比較すると博打的な要素は低いだろう。一方で、服用、注射によって効果を発現するものではないため、治療効果を証明するまでには高いハードルがあるだろう。
いま、製薬企業にはビジネスモデルの転換が迫られている。
Dxが選択肢のひとつであることは言うまでもない。