出ました! 骨太方針2020(原案)!!

2020/07/09
(2020/07/08号外ブログ)


本日開催された経済財政諮問会議にて骨太方針2020の原案が公表された。

気になる【キーワード】ごとに該当する箇所をそっくりそのまま抜き出してみた。


【オンライン】 ※医療関連
〇今般の感染症対応に伴う支援策の実施を通じて、受給申請手続・支給作業の一部で遅れや混乱が生じるなど、デジタル化・オンライン化が特に行政分野で遅れていることが明らかになった。 
〇社会保障については、感染症対策により医療・介護システムの課題として認識された、柔軟で強靱な医療提供体制の構築、デジタル化・オンライン化を実現する。世界に誇る国民皆保険を維持しつつ、社会保障制度について、基盤強化期間内から改革を順次実行し、団塊の世代が 75 歳以上に入り始める 2022 年までに基盤強化を進めることを通じ、より持続可能なものとし、次世代に継承する。 
〇新しい生活様式の中、遠隔教育、オンライン及び電話による診療・服薬指導について、利用者を含めた多様な関係者の意見を踏まえつつ、検証を進めていく。
〇オンライン診療について、電子処方箋、オンライン服薬指導、薬剤配送によって、診察から薬剤の受取までオンラインで完結する仕組みを構築する。 
〇我が国のデジタル化、オンライン化の遅れを取り戻し、「新たな日常」を定着・加速させるため、この1年で集中的に規制改革に取り組む。このため、「規制改革実施計画」を着実に推進するとともに、デジタル時代に向けてこれまでの規制・制度を総合的に点検する。 
〇感染症への対応に万全を期すためにも、医療・介護分野におけるデータ利活用やオンライン化を加速し、PHRの拡充も含めたデータヘルス改革を推進する。
〇被保険者番号の個人単位化とオンライン資格確認の導入のための「保健医療データプラットフォーム」を 2020 年度に本格運用を開始するとともに、患者の保健医療情報を患者本人や全国の医療機関等で確認できる仕組みに関し、特定健診情報は2020 年度中に、レセプトに基づく薬剤情報については2021 年中に稼働させ、さらに手術等の情報についても 2022 年中に稼働させる。それ以外のデータ項目については、情報連携の必要性や費用対効果等を検証しつつ、技術動向等を踏まえ、2020 年中を目途にデータヘルス改革に関する工程を具体化する。医療分野の個人情報の保護と利活用の推進策を検討する。保険者のデータヘルス計画の標準化等の取組を推進する。
〇オンライン診療等の時限的措置の効果や課題等の検証について、受診者を含めた関係者の意見を聞きエビデンスを見える化しつつ、オンライン診療や電子処方箋の発行に要するシステムの普及促進を含め、実施の際の適切なルールを検討する。電子処方箋について、既存の仕組みを効率的に活用しつつ、2022 年夏を目途に運用を開始する。医師による遠隔健康相談について、既存事業の検証を行いつつ、効果的な活用を図る。


【かかりつけ】
〇病院と診療所の機能分化・連携等を推進しつつ、かかりつけ機能の在り方を踏まえながら、かかりつけ医・かかりつけ歯科医・かかりつけ薬剤師の普及を進める。 


【薬局】
〇感染症の次の大きな波も見据え、今までの経験で明らかになった医療提供体制等の課題に早急に対応する。都道府県が、二次医療圏間の病床や検査能力等の把握と必要な調整を円滑に行えるようにするとともに、医療機関間での医療従事者協力等を調整できる仕組みを構築する。加えて、都道府県間を超えた病床や医療機器の利用、医療関係者の配置等を厚生労働大臣が調整する仕組みを構築する。累次の診療報酬上の特例的な対応や新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金等による対策の効果を踏まえつつ、患者が安心して医療を受けられるよう、引き続き、医療機関・薬局の経営状況等も把握し、必要な対応を検討し、実施する。 


【データヘルス】
〇感染症への対応に万全を期すためにも、医療・介護分野におけるデータ利活用やオンライン化を加速し、PHRの拡充も含めたデータヘルス改革を推進する。 
〇被保険者番号の個人単位化とオンライン資格確認の導入のための「保健医療データプラットフォーム」を 2020 年度に本格運用を開始するとともに、患者の保健医療情報を患者本人や全国の医療機関等で確認できる仕組みに関し、特定健診情報は2020 年度中に、レセプトに基づく薬剤情報については2021 年中に稼働させ、さらに手術等の情報についても 2022 年中に稼働させる。それ以外のデータ項目については、情報連携の必要性や費用対効果等を検証しつつ、技術動向等を踏まえ、2020 年中を目途にデータヘルス改革に関する工程を具体化する。医療分野の個人情報の保護と利活用の推進策を検討する。保険者のデータヘルス計画の標準化等の取組を推進する。 


【処方】 ※電子処方箋以外
〇いわゆる社会的処方についてモデル事業を実施し、制度化に係る課題を検討する。 


【口腔】
〇感染症の予防という観点も含め、口腔の健康が全身の健康にもつながるエビデンスの国民への適切な情報提供、生涯を通じた歯科健診、フレイル対策・重症化予防にもつながる歯科口腔保健の充実、歯科医療専門職間、医科歯科、介護等関係者との連携を推進し、歯科保健医療提供体制の構築と強化に取り組む。


【重症化】
〇現下の情勢を踏まえ、当面の最重要課題として、感染症の影響を踏まえ、新規感染者数の増大に十分対応することができる医療提供体制に向けて万全の準備を進めておく必要がある。また、検査体制の強化、保健所の体制強化及びクラスター対策の強化等に取り組むとともに、外出自粛下において再認識された日々の健康管理の重要性を踏まえ、エビデンスに基づく予防・健康づくり、重症化予防の取組もより一層推進する。
〇 「新たな日常」に対応するため、糖尿病などの生活習慣病や慢性腎臓病の予防・重症化予防を多職種連携により一層推進する。新たな技術を活用した血液検査の実用化を含め、負荷の低い健診に向けた健診内容の見直し・簡素化等を前倒しするとともに、オンラインでの健康相談の活用を推進する。 


【診療報酬】
〇今後インフルエンザの流行期と感染の波が重なることも予測される中、仮に国内で感染者数や発熱患者等疑い患者が急増した場合でも十分に対応できるよう、医療提供体制を強化していく。このため、都道府県とも連携しつつ、疑い患者も含め病床を確保し、必要に応じ専用の病院や病棟の設置を推進する。また、これらの医療機関に対して、今般の診療報酬の引上げ、病床確保・設備整備に対する補助を通じて支援するとともに、それ以外の医療機関・薬局に対しても、感染拡大防止のための支援、危機対応融資の拡充など当面の資金繰りの支援を着実に実施する。G-MIS14により、空床状況や人工呼吸器等の保有・稼働状況・人材募集状況など医療提供状況を一元的かつ即座に把握し、「医療のお仕事Key-Net」を通じて人材確保を図るとともに、都道府県等にも情報提供し、迅速な患者の受入調整等にも活用する。また、医療現場で必要となる感染防護具や医療機材の確保・備蓄、国内生産体制の整備を進める。宿泊療養施設を確保するとともに、その運営に必要な支援を引き続き行う。 
〇今般の感染症に係る施策の実施状況等の分析・評価を踏まえつつ、その重要性が再認識された以下の取組をより一層推進する。今般の感染症下での診療報酬等の対応、病床・宿泊療養施設の確保状況、情報の利活用等の在り方を検証し、より迅速・柔軟に対応できる医療提供体制を再構築する。骨太方針 2018、骨太方針 2019 等の内容に沿って、社会保障制度の基盤強化を着実に進め、人生 100 年時代に対応した社会保障制度を構築し、世界に冠たる国民皆保険・皆年金の維持、そして、持続可能なものとして次世代への継承を目指す。 
〇累次の診療報酬上の特例的な対応や新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金等による対策の効果を踏まえつつ、患者が安心して医療を受けられるよう、引き続き、医療機関・薬局の経営状況等も把握し、必要な対応を検討し、実施する。 


【薬】
〇第三に、グローバルレベルでの協調の形骸化や国際的分断の進行である。今回の感染症に対する治療薬・ワクチンの開発をはじめ、マクロ政策協調、さらには地球環境問題への対応など、一国の枠を超え、国際社会で叡智を結集し協調・連帯していく重要性が強く認識されている一方で、世界におけるリーダーシップの在り方が問われている。 
〇現在は、感染防止策をしっかりと講じながら、経済活動レベルを段階的に引き上げていくフェーズにある。まずは、感染拡大防止・収束、次の大きな波への備えが最優先であり、最大の経済対策でもある。検査体制の拡充等の感染拡大防止策の進化や医療提供体制の充実、治療薬・ワクチンの開発の加速、国際的な感染防止対策への貢献等に引き続き取り組む。 
〇教育の質の向上に向けて、予測不可能な未来を主体的に切り拓くことができるよう、アクティブ・ラーニングや学びのデジタル化、外部人材の活用等を通じ、個別最適化された深い学びを実現し、課題設定・解決力や創造力のある人材を育成する。このため、教育研究の定量的成果等に応じた財政支援のメリハリ付けの強化を進める。また、科学技術・イノベーション政策では、創薬研究、デジタル化・リモート化やAI・ロボットなどの社会課題解決に資する分野を中核に据えて取り組む。その際、予算の質の向上を図りながら、官民連携による戦略的な研究開発投資を促進し、「世界で最もイノベーションに適した国」の実現につなげる。 
〇日本を含め世界の叡智を結集することにより、効果的な治療法・治療薬やワクチン等の研究開発を更に加速し、国内での生産体制を早期に整備するとともに、ワクチンや治療薬の必要量の確保とワクチン接種体制の構築を進める。 
〇AIを活用した医療機器の開発や、医薬品等の開発の促進に資する薬事規制の体制の整備・合理化を進める。
〇一般用医薬品等の普及などによるセルフメディケーションを推進する。 
〇感染症拡大を根本的に解決するため、有効な治療薬やワクチンの開発・普及を世界の叡智を結集して一気に加速する。具体的には、治療薬・ワクチン候補の臨床研究を国際的に拡大するとともに、CEPI86、Gavi87への拠出を通じて世界に貢献する。 
〇アジア健康構想、アフリカ健康構想の下、我が国のヘルスケア産業の海外展開等を推進するとともに、アジアにおける規制調和等を一層推進する。また、薬剤耐性対策においても主導的な役割を果たす。


【AI】
〇自衛隊の感染症対処能力の更なる向上や感染拡大防止を図るとともに、AIシミュレーション等の活用による効果分析等を通じた感染拡大防止策の進化を図る。
〇 Society 5.0 の実現を目指してきた従来の取組を一歩も二歩も進め、「新たな日常」の定着・加速に向け、各種支援や規制改革等を通じ、社会全体のDXの推進を加速する。企業のDXに関する取組を促すため、経営者に求められる対応をデジタルガバナンス・コードとして2020 年度中に策定し、その普及を図る。大企業と中小企業間の取引のデジタル化やIoT、AI等の活用による物流の最適化・効率化など、サプライチェーンにおけるデジタル化やAI、ロボットの導入を推進する。新しい生活様式を新たなビジネスチャンスとすべく、EC販売の拡大など、非対面型ビジネスモデルへ転換するための取組を支援する。 
〇AIを活用した医療機器の開発や、医薬品等の開発の促進に資する薬事規制の体制の整備・合理化を進める。 

人気の投稿