風が吹けば桶屋は儲かるかもしれないが、COVID-19拡大で医療業界は儲からない!①
2020/06/09
新型コロナウイルス感染症の拡大は、あらゆる分野、あらゆる業種に甚大なインパクトをもたらした。
その影響は緊急事態宣言の解除ととも軽減されているものの、現在進行中であり、今もなお予断を許さない状況にある。当然、医療業界も同じ境遇に晒されており、経営上大きなインパクトを受けている。
それでも、知人からよく言われるのが「お薬屋さんはもうかってるでしょう?」だ。
何を根拠にそんな結論に至るのかは分からないが、「風が吹けば桶屋が儲かる」 理論に則っているのかもしれない。この思考回路はあまりにも拙速であり、明らかに誤りである。
新型コロナウイルス感染症の罹患を敬遠した患者は、医療機関の受診を控えたり、電話・オンライン診療による受診へ切り替えるという行動に出た。
未知の感染症拡大による行動変容は医療機関や薬局へどのような経営的インパクトをもたらしたのだろう。
6月2日には、社会保険診療報酬支払基金より「令和2年度3月診療分」レセプトの支払確定件数・金額が公表された。この資料を元に、政府が全国一律の一斉休校を要請したり、WHOがパンデミック宣言を発出した2月下旬から3月上旬以降、患者の受療行動がいかに変化したかを分析してみることにする。
To be continued...