ヤバイよ、製薬会社のMR⑮

2020/2/20

新型コロナウイルスの感染拡大が連日報じられるにつれ、各種イベントの開催延期、中止が決まり始めた。開催規模を問わずだ。

そして、医療機関では来院時のマスク着用を励行するお知らせを掲示すると同時に、不要不急のMR訪問を禁止するところが出てきた。

在京の製薬企業の中には在宅勤務を推奨するところも出始め、いよいよ緊急事態ムードに突入という感じだ。

製薬業界に限らない話だが、このよう自粛ムードが漂う状況下で営業担当者ができる仕事は多くなく、生産性という評価基準では非常に厳しい立場に立たされることになる。場合によってはその存在価値を自問自答するような状況に追い込まれることもあるだろう。

こういった有事の際に、自分自身ができる仕事を自ら見い出し、医療機関や医療従事者に対して働きかけができる人間はそう多くない。

内勤者であれば、自社製品の安定供給対応、医療機関からの問い合わせ対応や資材発送など多くの業務を継続する必要性が無くなることはないかもしれない。しかし、在宅ワークになり勤務時間と残業との垣根が無くなった瞬間から、内勤業務の管理は時間制でなくなり、内勤者は生産性という物差しで評価されることになる。そして、これまでどれほど無駄な残業を行っていたかが赤裸々になることで、内勤者の中には窮地に追い込まれてしまう人間が出て来る可能性もあるのだ。

自然災害の発生や未知の感染症の流行というのは、そんなパライムシフトの機会になるほどの強力なインパクトがある。

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