ヤバイよ、製薬会社のMR⑬

2020/02/13

先週のことだが、協和キリンが19年12月期(1~12月)の決算を発表した。

19年8月のネスプAG発売以降、初めての決算発表であり、ネスプとネスプAGの売上状況を無料で知り得ることができる機会のため、業界関係者の注目は高かったに違いない。

まず初めに着目したいのが、ネスプとネスプAGの合算売上だ。

ネスプ   336憶円
ネスプAG 140憶円
合計    476憶円

現行の薬価算定ルールでは、バイオセイムの薬価は先行品の7割となっており、これを基にネスプAGの売上をネスプだった場合のそれに割り戻すと200億円になる。

ネスプ   336憶円
ネスプAG 200憶円
合計    536憶円

18年12月期のネスプ売上は537憶円であった。つまり、18年と19年におけるネスプの販売数量はほぼ同じ水準にあり、ネスプAGは単純に自社の先行品市場を食ってしまったという結論が浮かぶ。

しかし、状況はそう単純ではない。

2020年度診療報酬改定では慢性維持透析の包括点数が引き下げられる。従来のネスプの薬価のままでは、エポジンやエスポーのBSに切替るリスクがある。

また、薬価が大幅に引き下げられることで、BSが未発売のミルセラの市場をも取り込めるかもしれない。DPCもそうだが、包括点数という算定方法には、市場構成を激変させるパワーがある。MRも制度をしっかりと理解する必要があるということだ。

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