まさかのゼロレーティング規制(私なりのSIM、料金プラン選び)

2020/01/03  #3

2019年は政府による通信キャリアへの干渉が強まった。

5Gの本格スタートを前に、通信事業者同士の競争を促し、スマホ活用における障壁のひとつである通信料金の引き下げを狙ったものと思われるが、官から民への干渉としては度を越しているようにも受け取れる。

携帯各社に対して、通信料金とスマホ本体の代金とを分離を義務付けるだけでなく、契約を長期間にわたって縛る手法も規制された。複雑怪奇な内容で膠着した状態の料金プランに一石を投じることで、「4割程度引き下げの余地がある」(菅義偉官房長官)通信料金を引き下げることを目論む改革だ。

更には、12月25日開かれた有識者会議にて、総務省は「ゼロレーティング」サービスに関する指針案までもまとめてしまった。

ゼロレーティングは、日本におけるサービスではカウントフリーとも呼ばれるサービスで、特定のアプリ等による通信に係る料金を定額にするものだ。つまり、カウントフリー(ゼロレーティング)に該当するプランを契約していれば、FacebookやInstagram、Pokemon Goをいくら使用しても料金は変わらないということである。

通信キャリアによって、どのアプリを対象とするかが異なっており、それが各社の料金プランに特色を与えていたと考えている。しかし、総務省の見解としては、カウントフリー(ゼロレーティング)の対象となるアプリが大手コンテンツ事業者のものが優先されており、公正な競争や中小事業者の成長を妨げるリスクがあるということのようだ。

どう考えても、カウントフリー(ゼロレーティング)を規制したところで、Youtubeを超えるようなサービスが誕生するとはお思えない。相当に無理のある理屈であるが、お上の言うことには逆らえない業界だ。がんじがらめの規制の中で、どのように独自色を出してくるかが気になる。今春には、楽天モバイルによる事業も本格的に指導するはずであり、キャリア各社のアイデア合戦が始まるとか、はたまた日本企業が得意とする安さの追求に走るか、気になるところだ。

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