ヤバイよ、製薬会社のMR⑦

2019/11/21

本日のミクスOnlineに「ミクス編集部・MR緊急意識調査 8割が「販売情報提供活動GLで活動委縮」6割が「将来不安」訴え」という見出しの記事があった。

相変わらず、MRの将来不安を煽るテーマを持ち出すのが上手なメディアだと感じた。危機感を煽ることで、何かヒントが隠れているかもしれない同社のサービスへ誘導しているのか、または社長兼編集長である沼田氏からMRへ向けられた叱咤激励なのか。いずれにしても、MRの将来は楽観視できるものではないことは確かだ。

2019年4月より、販売情報提供活動GLが施行された。急激なルールの厳格化を受けて、個人の特性別に受け止め方は異なるものの、様々な角度から自分自身の情報提供活動を省みたMRは多かったことだろう。

完全にアウトの情報提供を行ってきたタイプ、言葉巧みにグレーな情報提供を行うことを美学としてきたタイプ、そもそもコミュニケーション力が低いため最低限の情報提供するらままならないタイプまで、MRという人種は混沌としている。本来であれば、適正な情報提供を行うことで医療に貢献しているという自負で、ガイドラインが施行されたからと言って恐れ戦くMRは少ないと思うのだが、そんな単純な話ではないのだろう。

「活動が委縮している」、「これまで話せていたことが大幅に制限されているように感じる」と答えるMRが半数以上で、「むしろ働きやすくなった」という意見は1割に満たない。そして、この行動範囲の制限は、MR自体の将来不安へとつながる。「将来に不安を感じる」と回答したMRは6割を超えたとのこと。

情報提供の適正化と厳格化に加えて、今後はAI等による技術革新やDtoCの規制緩和によって情報提供活動が本社等の拠点へ集約化することが予測される。MRが将来を悲観するのは無理もないのだが、そういったマインドでは他の職種や業種へ移ったところで、個人の将来は明るくないだろう。自分たちに何ができるのかを社へ提言する等のアクションが必要ではないだろうか。

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