ヤバイよ、製薬会社のMR⑥

2019/11/12

医局、診察室を出入りするスーツ姿のMR。

医療機関ではごく当たり前のこの光景を、目にしなくなる日がもうすぐそこまで来ているかもしれない。

Embraceは、ベルシステム24と供にMR等から医療関係者への医療系資材情報の提供、および医師や薬剤師の希望に合わせたMR等からの情報提供をMCS上のコミュニティで行う実証実験を開始すると発表した。※MCSは完全非公開型SNSであるメディカルケアステーション(Medical Care Station)の略

医療従事者と製薬会社を結ぶSNSとしてはDr.JOYが代表的で、同社ホームページによると3,500事業所によって利用されているとのこと。事業所ごとに複数のユーザーがいることを考えると、最低でも1万人の医療従事者が登録しているプラットフォームの規模と推測される。

パソコン、スマホ一つで1万人の医療従事者とつながれるとなれば、製薬企業にとっては、モチベーションや医学・薬学的知識の個人差に左右されるMRよりはるかに有益で効率的ではないだろうか。全国各地に分散しているMRを一つの拠点に集約すれば、多額のコストを削減することができるため、上記のMCSやDr.JOYの全面的導入を検討している製薬企業もあることだろう。

プラットフォーマーとしては登録会員数の多さが強みになるわけだが、その点で圧倒的な存在感を示すのがドクタープラットフォームMedPeerだ。PedPeerは、医師12万人(3人に1人)が会員が登録する日本最大級の医師専用コミュニティサイト。どれほどのアクティブユーザーがいるかは不明だが、医療従事者のプラットフォームとしての可能性は絶大だ。

製薬企業のプロモーションにとって、パラダイムシフトになることは必至だ。

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