<勝手に解説、R2改定> 20191031次期診療報酬改定に向けた基本方針、視点、方向性等について
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本日の医療保険部会では、次期診療報酬改定に向けた基本認識、視点、方向性等が議論された。ここで審議されたものが最終的に取りまとめられ、「令和2年度診療報酬改定の基本方針」となる。10/21に開催された医療部会同様に、審議の中心は「医師の働き方改革」であったという印象だ。スーパーブラックな就労状況にある医師の時間外労働に対しては、2024年4月より上限規制が適用されることになっている。スーパーブラックであるが故に、まだ5年あるなどど悠長なことを言っている場合ではない。令和一発目の診療報酬改定は、診療報酬によって医師の働き方改革を政策誘導するかどうかが最大の焦点になりそうだ。他産業における働き方改革に対しては経済的な手当てがない。ホワイト500等の認定制度で評価することにより、間接的な経済的恩恵を付与する仕組みはあるものの、勤務時間短縮のためのタスクシフティングやタスクシェアリングに対する直接的な報酬はない。保険者や研究者等の有識者は診療報酬による手当を牽制するも、診療側委員のチームプレーによって診療報酬改定に向けた審議の俎上にあがることは確実になる。ちなみに、薬剤師委員が肝いりで要望した「かかりつけ薬剤師」の更なる評価に対しては、診療側委員によって「まずは、かかりつけ医による一元管理が最優先」と牽制されてしまう。改めて、診療側委員の一枚岩体制、徹底抗戦の姿勢を痛感させられた。(2019/10/31)