フォーミュラリー加算は不要だ!!!

2019/09/16

次期診療報酬改定に向けた中医協総会の第1ラウンドにて、フォーミュラリーの取扱いが議論された。2018年度改定時にも審議の訴状に上がったテーマだけに、今回の動向が気になるテーマの一つだ。

超高齢少子社会ならではの問題を抱える今後の医療提供体制において、薬物治療検討の上でフォーミュラリーの発想は必須となる必須になるだろう。しかし、フォーミュラリーを策定している医療機関はまだ多くなく、普及のためには診療報酬上で評価する必要があるというのが推進者の考えだろう。

個人的には、医療機関ごとに千差万別になる可能性のあるそれを、診療報酬上で一律に評価することは現実的でなく、結論としてフォーミュラリーに係る診療報酬は”不要”であると考えている。

しかし、何らかの形で医療機関がフォーミュラリーを策定しなければならなくなるような方策は必要である。そこで提案したいのが、既存の「後発医薬品使用体制加算」を活用した枠組みの整備だ。

まずは、ジェネリック使用率のコントロールで長期収載品からジェネリックへの切替が進む。薬剤費削減につながる。同時に、カットオフ値のコントロールによって、不要不急な新薬の使用を制限することができる(そもそも、費用対効果に劣る新薬を承認する厚労省にも責任はあると思うが・・・)。この2つの指標を絶妙に組み合わせることで、現在3段階となっている後発医薬品使用体制加算の要件を9段階にする。ジェネリック使用率3段階×カットオフ値3段階の9通りになる。制度設計の次に必須となるのが、病院薬剤師の薬剤師としての本来業務だ。有効性、安全性を評価した院内採用役の選定で、自然とフォーミュラリーは完成していく。


人気の投稿