ヤバイよ、製薬会社のMR⑤

2019/07/12

昨年の9月25日、「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドラインについて」が発出された。

当ガイドラインはこの4月から適用開始され、各製薬会社が社内規定を定め運用しているところである。

実際の運用から3ヶ月が経過し、ようやくルールの理解が進み、日常の情報提供活動として違和感がなくなってきたところではないだろうか。

医療従事者との何気ない会話の中で軽々しく不用意な発言ができなくなり、従来よりも幾分余計に神経を使うことにはなったが、当ガイドラインが策定された趣旨を勘案すると致し方ない。全ては医療用医薬品の適正使用に資するためである。

証拠が残りにくい行為(口頭説明等)、明確な虚偽誇大とまではいえないものの不適正使用を助長すると考えられる行為、企業側の関与が直ちに判別しにくく広告該当性の判断が難しいもの(研究論文等)の提供といった行為によって、、医療用医

薬品の適正使用に侵害されてはならない。MR、MSLは自社医薬品が真の価値を発揮するように努めなければならないのだ。

このガイドライン策定の経緯を振り返れば、製薬企業は自らの首を絞めることになったわけだが、それにしても業務が面倒、煩雑になったと感じているところが多いのではないだろうか。

企業によってその程度に差はあるだろうが、これまでと業務手順が変わらないというところはないと思われる。もしあるとすれば、従来から適正な情報提供に関するMR教育が完ぺきだったか、4月以降も全く策を講じていないかのいずれかになる。

後者であればその会社は非常にマズイことになる。MRによる自社点検をお勧めする。

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