21日へ向けて骨太方針2019(案)を読む①

2019/06/18

2019年度の骨太方針が今週末(6月21日)にも閣議決定される見込みだ。

21日、骨太方針・成長戦略を閣議決定 追加の経済対策に布石(6/16日本経済新聞・朝刊)

これからの日本社会が向かう方向を具体的に示すとともに、今回も無理難題が盛り込まれた骨太の内容となっている。

例えば、最低賃金は「早期に全国加重平均が 1000 円になることを目指す」という目標が設定されている。ちなみに、平成28年度では全国加重平均額が823円となっている(厚生労働省)。人手不足で時給は上昇しているものの、さすがに1000円は難しいのではないか。都心にある企業、店舗だけが平均値の引上げに貢献する構図にも限界がある。サービス、商品の価格に転嫁され続ければ、消費者だって黙ってはいられない。

また、就職氷河期世代の定職就業支援プログラムまでが掲げられている。私もドンピシャの世代にいるためが、幸い定職に就かせてもらっている。波乱万丈ではあったが、自分自身で努力は怠らなかった。昇給しては自己投資の繰り返しで、何とか生き延びている。能力はあるのに機会に恵まれていないのと、努力を怠り能力がないまま現状に甘んじているのとには大きな差がある。状況を適切に評価した対処が求められる。

社会保障に係る部分も必読だ。特に、骨太方針2019には、2020年度のそれに繋がる施策を示唆する文章が目立つ。すでに青写真は出来上がっているのかもしれない。


(2)主要分野ごとの改革の取組
①社会保障
 (基本的な考え方)
 (予防・健康づくりの推進)
   (ⅰ)健康寿命延伸プランの推進
   (ⅱ)生活習慣病・慢性腎臓病・認知症・介護予防への重点的取組
   (ⅲ)健康増進に向けた取組、アレルギー疾患・依存症対策
 (多様な就労・社会参加に向けた年金制度改革等)
 (医療・介護制度改革)
   (ⅰ)医療・福祉サービス改革プランの推進
   (ⅱ)医療提供体制の効率化
   (ⅲ)保険者機能の強化
   (ⅳ)診療報酬・医薬品等に係る改革
 (給付と負担の見直しに向けて)

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