ヤバイよ、製薬会社のMR③

2019/05/00

調剤業界のみならず製薬業界にもコストカットの白羽の矢が立っている。

2017年度の財政制度等審議会財政制度分科会では、MRの待ち時間や雑務の多さが指摘された。

その後の2018年度診療報酬・薬価改定では、長期収載品に依存する収益構造の改革を目的として、抜本的な改革が断行された。G1品目に該当する長期収載品は、当初の想定以上に薬価が下がった。つまりは、当てにしていた利益が吹き飛んだということだ。このことが原因かどうかは分からないが、2018年度後半は製薬業界での早期退職募集が目立った。収益構造の激変により事業構造の再構築が迫られた結果だろう。


そして、次に標的になったのは製薬企業の宣伝費、営業経費の多さだ。

4月24日付のミクスOnlineによると、“財務省主計局は4月23日の財政制度等審議会財政制度分科会に、医薬品産業の営業コスト構造に関する資料を提出し、「他業種に比べて営業費用など販管費の比率が高い」との調査結果を示した”とのこと。つまり、前回の“時間の無駄”に引き続き、“費用の無駄”が指摘されたことになる。まだまだ薬価引下げの余地ありという判断につながる指摘だ。

更に「 医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」を受けて、製薬企業各社はMRの役割とその必要性を問い直す機会に迫られている。

令和は業界にとって激動の時代となりそうだ。

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