『海外医療ニュース』 波紋を広げるおサルタン

2019/04/07


アメリカにておサルタンに係る問題がまだ収束していない。

おサルタンと言っても、サルをモチーフにしたご当地キャラクターなどのゆるいものではない。

バルサルタン、イルベサルタンなどの、いわゆるARBと呼ばれるRAS系薬剤に係る不純物の問題だ。サルタン系薬剤の原薬製造過程で生じる、製法由来の物質である、N-ニトロソジメチルアミン(NDMA)とN-ニトロソジエチルアミン(NDEA)は日本においても問題となり、該当製品が回収措置となったことは記憶に新しい。

この騒動は今のところ日本において収束しているものの、アメリカでは依然として回収やそれに伴うバルサルタン含有製剤、イルベサルタン含有製剤の品薄が続いている。

日本において同様の問題が拡大しないことを祈るばかりだ。

参考
FDA declares 40 generics free of carcinogens as 'sartan' recalls continue
by Kyle Blankenship | Apr 5, 2019 11:37am

品目リスト
FDA's Assessment of Currently Marketed ARB drug products
※ “not present”は「該当物質を含まない」
※“TBD” は「一部ロットにて基準値を超える該当成分を含んでいたが回収済みも、品質評価が終了していない」


バルサルタン原薬問題で厚労省 ARBに発がん性物質の管理指標を設定 薬食審・安全対策部会
2018/11/07 ミクスOnline

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