メーカー発フォーミュラリー その①

2019/03/05

製薬企業はフォーミュラリーに対して、どのようにアプローチを試みているのだろうか。

私の知る限り、取組み事例はまだそれほど多くない。

オピニオンリーダーを立てた講演会、学会のランチョンセミナー開催と、それを通じた自社製品の組込み工作。従来型の新製品普及へのアプローチと同様のスキームだ。

他には、所謂ジェネリック専業大手一社の代表が、自社でフォーミュラリーを作成すると公言していたと記憶している。同時期に採用強化したMSLを通じた取組みによっては、何らかの成果が出るものと期待していたが、その後続報はない。

ほとんどの製薬企業は、アプローチ方法を模索中といったところだろう。

以前、某有名私立大学の薬剤部長が講師をされたセミナーで、メーカーの営業担当者がした質問を鮮明に記憶している。

「フォーミュラリー検討に当たり、メーカーからのプレゼンの場は必要ではないか?」

フォーミュラリー検討の趣旨を、そもそも理解していない質問だと思った。

このままではマズい。

某有名私立大学の元薬剤部長が主張するMR不要論を断じて受け容れるべきではない。

特に、長期収載品、ジェネリックを主力とする製薬企業は真剣に考えなければならない。

つづく

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