来月からかかりつけ先を変更してください。

2019/02/03

日本の公的医療サービスの中で、保険者機能は今後どのように変遷していくのだろうか。

保険者との協業における連携先としては、今のところ医師会や薬剤師会が中心となっている。公的医療サービスの一端を担う保険者が、公的団体を協業先として選定するのは至極当然の流れだ。

そんな中、保険者との連携を事業方針として明確に掲げている企業がある。注目すべきは、自社の事業方針を「次世代調剤薬局のポジショニング」として示している点だ。

さらに、「次世代調剤薬局は、ICTを活用することにより、医療費増加抑制に向けた医療の適正化・効率化を担う唯一の存在」との解説には強いメッセージが込められている。「唯一の存在」は非常に断定的で相当強い意思を表す言葉だ。

その意思表示の通り、当該企業は2018年9月に、協会けんぽ静岡支部によるフォーミュラリーパイロット事業の受託(データ作成及び医薬品実績データ作成業務)を発表した。

このフォーミュラリー事業の実効性はまだ不透明だ。しかし、この取組みによって医療費抑制の成果が生まれれば、公的医療サービスにおけるステークホルダーの関係図は変化する。

協会けんぽのフォーミュラリーを導入する医療機関や、積極的にジェネリックへ切替える薬局へと優先的に被保険者を誘導する可能性がある。

各保険者は薬局別にジェネリック切替率を割り出している。中には堂々、切替0%の薬局だってある。被保険者にはこんな薬局に行ってほしくないと思うのが保険者の心理だ。

「来月から◯◯病院、△△薬局をかかりつけにしてください。」保険者からこんな連絡が来てもおかしくない。

保険者の存在感は今後必ず大きくなる。

協会けんぽ静岡支部の取組みが、試金石となるのは言うまでもない。

図:日本調剤株式会社 2018年3月期決算説明資料より

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