箱出し調剤への布石
2019/02/27
薬機法改正案がレールの上を進んでいる。
2月27日の自民党厚生労働部会にて、その概要が示された。
線路は続くどこまでもだ。
とりあえず今改正の行き着くところは見えてきたが、最終駅ではなさそうだ。
今回の薬機法改正には、規制見直し・強化だけでなく、規制緩和の要素も含まれている。
かといって両者は別々のレースを歩むのではなく、二階建て新幹線MAXの如く、同じ目的地へと進んでいく。
ところで、二階建て新幹線MAXは2020年で完全廃止が決定している。
何度か利用したことはあるが、予約が直前のため2階部分に乗ったことがない。
思い出作りに一度乗ってみなければ・・・
さて、規制緩和のひとつに「添付文書の同梱廃止」がある。
一方で、製薬企業にはこれまで以上に安全性・適正使用情報を徹底することが求められる。
そして、添付文書の電子化が義務付けられ、医療従事者は常に最新の添付文書を参照して、薬物治療に携わることとなる。
制度部会傍聴時は、この「添付文書の同梱廃止」の主旨が理解できていなかった。
今さらながら、添付文書が箱に同梱されないことで可能になることは何か?を考えてみた。
ひとつは、添付文書同梱には、半強制的にPMDAもしくは製薬企業ホームページ上に掲載される、最新の添付文書電子データアクセスへと促す作用がある。
ふたつめが、箱出し調剤だ。
箱出し調剤が可能となれば、ピッキングロボを用いた完全自動調剤が可能となる。
薬機法改正とりまとめにあった、機器を用いた作業効率化にもつながなる。
まさに、二階建て新幹線MAXの如しだ。