保険薬局 現場ルポ②(ボトルネック編)
2019/02/02
先日の薬局見学で気になったがもう一つある。
それは、ボトルネックはどこにあるか?だ。
私が見学した薬局は、いわゆる面で処方を受けるタイプのところで、医療機関の診療時間に合わせて患者が大量に押し寄せるということはなかった。
それでも切れ目なくやってくる処方をさばくのに、オール薬剤師が休みなく動き回っていた。
残念ながら、雑談をする余裕など全くなかった(笑)。
その薬局では、一人の患者に対する調剤、服薬指導を別々の薬剤師が行っていた。
一人の薬剤師が簡単な問診を行っている間に、他の薬剤師がバババッと調剤を済ます。調剤が終わったところで、問診を終了して他の業務に移っていた薬剤師が鑑査を行い、そのまま服薬指導、投薬のためにカウンターへ向かう。この一連の業務分担で、患者はほぼ待つことなく、スムーズに流れていった。もしかしたら、軽い処方箋が多かったから成立したのかもしれないが、ボトルネック解消のアイデアとしては効果的だと思う。
問診、服薬指導、投薬は、薬剤師との交流があるため、患者は待たされているという感覚を抱かない。処方箋調剤におけるボトルネックは、新患受付、処方箋情報入力、疑義照会、調剤の4箇所にあると考えている。
薬局は患者の滞在時間を可能な限り短くしたいと腐心しているが、ボトルネック解消の難易度は相当高い。
いくつか面白い取組みを行っている企業を知っているが、ここでの言及は自粛する。
それはさておき、パートナー(テクニシャン)の業務範囲拡大と資格化で大方のボトルネックは解消されるのではないだろうか。パートナーが調剤を支援することで、薬剤師は患者と接する時間をかなり確保できる。したいかどうかは別にして。