四面楚歌で始まる改定の議論

2019/01/22

2020年度診療報酬改定に向けた議論の開始が例年よりも遅れている。

2016年度、2018年度改定と比べると、明らかに社保審、中医協での議論の開始が遅い。
これには、2つの理由があると考えている。

一つは、今年は消費増税の伴う診療報酬改定が10月にあることだ。まずは、この改定を確実に遂行しなければならない。
先週開催された中医協総会の様子を見る限り、個別点数への配分等で紛糾することはもうないと見られる。あとは粛々と10月を待つのみという状況だろう。

もう一つが、2020年度診療報酬改定を取り巻く各種法律や、他の審議会によって方向性が固まるのを待っている節があると考えている。
そうなると、議論開始のスタート時点で大枠は全て決定済みで、あとは点数配分を粛々と進めることになる。運用ルールや細かい施設基準についても大枠は決まっていて、審議の場では現場の実状に合わせて若干の調整が行われる程度になるだろう。

特に、調剤報酬はこの流れが顕著に当てはまる。

医科については、2018年度改定影響に係る調査を待つ必要がある。入院医療にかかる大改編がどのように医療機関に受け入れられているか、経営にどんな影響を及ぼしているか。調査を結果を見て、慎重かつ必要な措置を講じる必要がある。

一方で、調剤は四面楚歌状態。

既に情報は巷にありふれている。早く情報を精読して対策を検討する必要がある。

人気の投稿