八重洲と新宿
2018/10/16
国立大学付属病院長会議常置委員会は5日の記者会見にて、国立大学病院における敷地内薬局の設置状況を報告されたとのこと。
各業界紙で取上げられており、当委員会の山本委員長は「政府の規制改革の議論で承認されたことをやっている。なんで怒られるのかな」とコメントされたらしい。もっともなご意見だと思う。
敷地内薬局に異議を唱えるのであれば、平成30年度診療報酬改定における調剤点数表の調剤基本料の施設要件を許すべきではななかったのではないか。
大学病院から地方の中小病院まで合わせると、敷地内薬局の設置は着実に進んでいる。基本料が安いといっても、多くの外来処方箋をうまく捕捉できれば当面は売上・利益ともに上げられる。多くの薬局が、チャンスがあれば権利を得たいと考えているに違いない。特に大学病院の敷地内薬局はステータスだろう。大手調剤企業があの手この手で獲得を狙っている。
各種メディア等によって得られた情報より、把握できている敷地内薬局(開局予定含む)をまとめてみた。
○旭川医科大学 アインHD、ナカジマ薬局
●千葉大学 クオールHD、阪神調剤HD
○東京大学 アインHD、竹内調剤薬局
●新潟大学 アインHD、しなの薬局
●滋賀医科大学 日本調剤、フロンティア
●島根大学 日本調剤
○高知大学 日本調剤
●・・・開局済み
○・・・開局予定
もっとも直近明らかになったのは、東大病院の敷地内だ。上記の企業の配列を見ると、アインHDは是が非でも東京大学を取りたいと思っていたのではないだろうか。
検討中・準備中と回答した大学は12あるらしい。上記の○も含まれていると思われる。その他9大学では既に激しい戦いが始まっている。