見えざる手

2018/09/28

先日のブログでも書いたが、9月26日の中医協総会にて平成30年度診療報酬改定の影響に関する調査案に係る審議が行われた。

その際、1号側の委員から機能強化加算に係る調査案に対して異議申立てがあった。結果的に承認されたのだが、複数回にわたって厚労省担当者との意見のやり取りがあったのが印象的だった(詳細は割愛する)。

機能強化加算は地域包括診療料等の算定医療機関を増やすために、2018年度診療報酬改定で親切された点数である。初診料に対する加算ということで、初診の多い医療機関ではかなりの加算になっていると考えられる。もちろん、どの医療機関でも算定できるわけではないが、どうにかして地域包括診療料等の届出を行ったところは多いはずだ。もしかしたら、本来の趣旨にそぐわないというか、想定外の算定をされているケースもあるかもしれない。だからこそ、保険者側としては、その意義、本来の目的への貢献度や患者の評価を早期に検証し、2020年改定で何らかのメスを入れたいという想いが強いのではないかと感じた。

1号側委員と厚労省とで何度か問答があった後、結局は承認されたわけだが、厚労省の強固な姿勢の陰に医師会によるプレッシャーを感じずにはいられなかったのは私だけだろうか。

これが2020年診療報酬改定の幕開けだ。

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