切り札が惣菜とは、それでいいのかスーパー業界

2018/09/15


日経電子版を読んでいたら、気になるタイトリングの記事が見に止まった。

"ドラッグストアに対抗 スーパー、切り札は総菜 ユニー、秋冬新商品30種 MV中部、「できたて感」で集客"(日経電子版 2018年9月15日)

格安の卵、冷凍食品、レトルト食品などを目玉にして来客を促し、OTC、化粧品、保険調剤で利益を上げるDgsのビジネスモデル。商品構成が大幅に被るスーパーやコンビニにとっては脅威である。何らかの対抗策を見出さなければやられてしまう。

店内調理でバリエーション豊富な惣菜を提供できる点はスーパーの強みだ。

しかし、惣菜を"切り札"としてしまうのは、あまりにも浅はかではないだろうか。イートインは、いまやどこのスーパーにもある。Dgsのウエルシアには、地域の交流の場としてイートイン的スペースや、カレーを提供する店舗まである。Dgsで振る舞われるカレーだけに、なんとなく健康に良さそうで人気があるらしい。


問題は、“何を売るか”ではなく、“どうやって提供するか”ではないだろうか。

家族単位や就業スタイルの変遷とともに、個人の食事に対する嗜好やスタイルも変わってきた。一人暮らしをする若者がスーパーで惣菜を買っている姿は滅多に見ない。惣菜を買う客層は2名以上の家庭だと思うが、自宅で食事を摂らなければ惣菜には手は伸びない。多くの場合、惣菜は複数名でシェアすることを想定して作られている。お一人様用の惣菜もあるが割高だ。お一人様用を組み合わせて1人前のメニューを作ると750〜1000円くらいになる。

“何を売るか”ではなく、“どうやって提供するか”。

ビジネス書的に表現するならば、“WhatではなくHOWだよ!”ということになるだろうか。













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