一筋縄ではいかない バイオシミラー

2018/09/01

今週は、先週末のジェネリック・バイオシミラー学会の余韻で、地域フォーミュラリーについて持論を展開した。このテーマはもう少し続く。まだ、製薬企業の関わりや今後のフォーミュラリーの発展について、考察を深めなければならない部分がある。

バイオシミラーに関する講演も聴講してきたが、アミノ酸配列がどうとかという話には全くついていけなかった。

並大抵の知識では、バイオシミラーを適正に理解できないのではなかろうか。普及するにも時間が掛かりそうだ。

バイオシミラー普及の阻害要因には、製品自体への信頼感以外に、高額療養費制度、公費助成制度などの制度的側面も大きく影響している。この変更にはしばらく時間がかかる。早ければ来年の骨太方針あたりで方向性が見えるだろうか。

制度的側面にある障壁のひとつに一般名問題がある。

日本の承認制度において、バイオ先行品とシミラーとでは一般名が異なっている。故に、薬局での変更調剤ができない。

そもそも現時点出院外処方される可能性のあるバイオシミラーはランタスのそれのみであるため大きな問題にはなっていない。しかし、抗リウマチ薬の自己注製品のバイオシミラーが発売される際、この問題点は議論されることになるだろう。

診療報酬上でのバイオシミラー使用へのインセンティブを要望する声が上がっている。フォーミュラリーも然り。今後の動向から目が離せない。

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