MRの将来像を考える?
2018/08/11
MRの将来像を考える
地域包括ケアで求められるMRの役割
こんなテーマのセミナーや、業界紙のタイトルを時々目にすることがある。
個人的には、すごく違和感がある。
MRは製薬企業の営業担当であり、基本的役割は共通するも、それ以上の要素については企業によって多種多様ではなかろうか。
こんなテーマのセミナーや業界紙の特集が組まれるということは、MRの存在意義は流動的で確立されていないということになる。
大丈夫か、MR?
私自身、MLSと一緒に仕事した経験はないが、企業によってはMRとMLSの間に軋轢が生まれたりしてるんじゃなかろうか。企業内での覇権争い的な。
企業によって求める営業担当が異なるなら、ボトムアップよりも、トップダウンで考えないといけない。
製薬企業の事業は、自社製品の途切れない上市、その後の早期普及と売上の最大化を図ることにある。なおかつ、低コストであればなおいい。
MR無しで、このサイクルがうまく回ることが理想。
MRを投入することで、サイクルが効率化、高速化するならば、その価値はある。
今後、製薬企業にとって、ビジネスの重点はキーアカウントとの交渉になる。
それは、なにも価格決済者に限った話ではない。
近い将来、薬剤の選択権を持つ人物や部署、部門はかなり限定的になると考えている。医師は決められた薬剤メニュー表から患者の症状に合う薬剤を選択肢する。
そのメニュー表にエビデンスがビジュアルベースで示されていれば、いちいちMRからの情報提供を待つ必要もない。AIによる支援も間もなく可能になるだろう。複数のARBの中からどの成分を使おうか、無駄な思考に時間を割く必要はもうないのだ。
それ故、製薬企業はキーアカウントに営業資源を集中投下することになる。
問題は、誰が、どこがキーアカウントなのか、ということだ。そして、どうやってアプローチするか。今から、ルート確保が重要だ。