パラダイムシフト
2018/07/30
何かが起こり始めている。
昨年12月の「薬価制度の抜本改革」の発表後、その兆候が地響きのようにどこからともなく聞こえてくる気がする。
パラダイムシフトが起きる前というのはこういう雰囲気なのだろうか。
3月29日:日医工とエーザイがジェネリック事業における戦略提携を発表
7月 2日:ファイザーによるバイオシミラーへの初参入発表(インフリキシマブBS)
7月17日:武田テバによる大規模な品目整理の発表
7月24日:東邦HDとスズケンが、顧客支援システム等の共同利用に関する基本合意書を発表。
7月27日:富士フィルムによる後発医薬品事業からの撤退と子会社の解散発表(富士フィルムファーマ)
8月 3日:予定:第一三共によるバイオシミラーへの初参入(トラスツズマブBS)
まだまだ見落としている事象はあると思うが、薬価の大幅改定と今後の事業不透明感から、集約化、コスト削減、事業撤退の動きが顕著となってきた。
また、新薬メーカーにおいても、国の更なる医療費削減を睨み、大手によるBS市場参入が始まった。
この動きによって、安定供給、適正使用情報の提供体制、医師の認知度が整うことが想定され、使用拡大のトリガーになる可能性がある。
卸にもいても、久々に大規模な統合を予感させる動きが出てきた。
上記には挙げていないが、医療機関や製薬企業におけるICT、AIの導入・活用に関する記事も目立ってる。
こちらも業務効率化によるコスト削減という意味では、薬価制度抜本改革の影響を受けているのかもしれない。
特区限定の遠隔調剤が開始に重ねて、アマゾンによるPillpack買収の発表があった。
さすがに、日本の遠隔調剤を意識した動きではないにしろ、誰しもが今後の調剤・投薬における地殻変動を予感したはずだ。
ブログをまとめながら、あまりの激しい動きに改めて目まいを覚える。
業界にしがみ付き、生き残るだけでも、相当の努力とエネルギーが必要だ。