狭間先生LINEスタンプ 「AKY、あえて空気を読まない」

2018年6月1日

厚生労働省医薬・生活衛生局総務課の紀平哲也薬事企画官の言葉がずっと頭に残っている。

「調剤報酬はエビデンスベースで改定が行われている。」

エビデンスベースで改定が実施されているということは、どこかの誰か(薬剤師)が新制度施行前から既に算定要件を満たす取組みを行っているということだ。

その薬剤師は点数項目化を目指して取組みを始めたのだろうか? 
取組みを進めるうちに患者のためになるアウトカムが生まれ、他の薬剤師にも同様の取組みを広げたい、できれば点数で評価して欲しいという発想に至ったと考えている。

先日、某セミナーで狭間研至先生のご講演を久々に聞いた。ラーメン屋の例えは無くなっていた(笑)。

狭間先生の薬局では、処方箋受付時の問い合わせではなく、投薬後の情報提供を重要視して取組んでいたそうだ。
そして、投薬後の情報提供に当たっては、必然的に投薬後の患者の様子を確認する必要が生まれる。患者の様子を確認して、医師に情報提供する。
そうすることで、そもそも疑義のある処方箋が減ったとのこと。
重複投薬・相互作用防止加算を算定する機会ロスにはなってしまうが、投薬時の無駄な業務が減ったり、医師との関係性が強まったり、患者さんに喜ばれたりと、見返りは大きいようだ。

狭間先生は、対物業務に終始する薬剤師に対して厳しい意見をぶつけつつも、医師と患者の間に挟まれた薬剤師側に立ってフォローも入れる。
個人的には大好きな先生だ。きっと苦手な方もいるだろうが。

2018年改定で服用薬剤調整支援(125点)が新設されたとき、どう思っただろうか?何を感じただろうか?

「125点も付くのか、これは取るしかない!」なのか、「こんなこと医師に提案できないでしょ」なのか、それとも「こんな取組みしている薬剤師がいたのか!悔しい!」なのか。

点数新設に当たっては点数算定のために何をすべきか?ではなく、薬剤師の本来業務として十分な薬学的アプローチができていたかどうか?をまずは顧みる必要があると考える。
そして、どこかの誰か(薬剤師)が既に算定要件を満たす取組みを行っている事実がある、ということに気付く必要がある。

既に自分が算定要件を満たす取組みを行っているのであれば、4月からは毅然として点数算定すればいいだけの話。
もし未着手というか、そういった発想自体なかった場合は、薬剤師の本来業務として何が欠如していたのか?を真剣に考えるべきなのだ。

ちなみに、狭間先生のLINEスタンプが発売されたらしい。

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