「患者が言わなかった」は通用しない

2018/06/09

骨太の方針2018(原案)に、「レセプト情報を活用し、本人同意の下、医師や薬剤師が投薬歴等を閲覧できる仕組みの構築」とある。

いよいよレセプト情報による治療歴・服薬歴の可視化が現実的になりそうだ。
患者側も襟を正して適正な受診、服薬に努めなければならない時代がきた。

フリーアクセスといっても、患者側にもモラルとマナーが必要なのだ。

一方で医療提供者側も、患者が言わなかったでは通用しなくなる。
レセプト情報が可視化されることで、「ちゃんと受診歴、投薬歴を見ましたよね?」となる。

多剤投与、重複投与、残薬、不適切な受診動向(頻回受診など)などに積極的に介入しなければならない。


被保険者番号の個人単位化も間もなくスタートする。これとともに、かかりつけ医・かかりつけ歯科医・かかりつけ薬剤師の普及とともに、患者と医療機関とが紐づけされる。
かかりつけ医以外へ受診した際の定額負担導入が検討されている。薬局も同様の流れになると思う。自治体の乳幼児医療制度の対象であっても、定額負担は必要だ。
ドクターショッピングができなくなる。その代わりに、セカンドオピニオンの重要性が増すと考えている。病院、クリニック、薬局の情報公開が拡大される。患者はそれを頼りにかかりつけを選ぶ。

実績とアウトカムと情報戦が必須の時代だ。

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