なんでも保険にすればいいわけではない

2018/06/12

骨太の方針2018にて、民間保険活用による保険外併用療養拡大が提案されている。

今後上市される革新的な新薬につく薬価は確実に高くなる。
ただでさえ高齢化に伴う医療費高騰により国家予算が逼迫していることが問題視されている中、高額薬剤への保険償還をどうするかは早急に解決しなければならないテーマだ。

今後登場する革新的な新薬が使用されると、確実に高額療養費制度の対象となる。その公費負担分をいくらかでも軽くする術のひとつの案が民間保険活用だ。

しかし、高額療養費制度は国民健康保険・社会保険に加入している被保険者であればだれでも享受できる制度であるが、民間保険によるカバーとなると話は別だ。
全国民が民間保険に加入しているわけではない。

ちなみに、私は民間の生命保険、健康保険には入っていない。厳密に言うと半年前に解約した。
年間約15万円も支払うのがバカバカしくなったからだ。浮いたお金を株式投資等に回すことにした。

安全性に差がないという前提では、対処療法としての薬剤Aと、根本治療薬の薬剤Bがあったら、普通は根本治療薬を選択する。医師、薬剤師も薬剤Bを推奨するはずだ。
ここに選定療養の考えを入れるのは間違いだと考える。選定療養にはアメニティとか贅沢とかの概念がマッチする。
薬剤Aと薬剤Bの間には、贅沢かどうかの判断予知は一切ない。あるのは、どちらが医療としてベストかどうかの判断だけだ。副作用等の課題を無視すれば、議論の余地はないと思う。
余地がないところに、民間保険活用の議論を入れ込んでくるのは無理がある。適正な議論が行われることを願うばかりだ。

それにしても、保険とういシステムは一体誰が考えたんだろうか。
税金に加えて、社会保険・国民健康保険、後期高齢者医療保険料(40歳〜)、民間の生命保険等、住宅の火災保険・地震保険、自動車の自賠責保険・任意保険、学資保険等々。
他にもまだまだある。皆様はどれぐらいの種類の保険に入っているだろうか。そして、いくら払っているだろうか。

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