長蛇の列の先にあるものと、私の決意

 2021/03/04

昨晩、帰路の途中、ケーキ屋の前に長蛇の列ができていることに気が付いた。

一体何ごと？と思い、通りすがりに脇目を振ると、「ひな祭り」と書かれた垂れ幕が目に入った。

ひな祭りにケーキ？？？と混乱したのもつかの間、桃の節句は女の子のお祭りだと気付き合点がいった。

事態を飲み込むまでに時間を要したのも無理はない。偶然にも生まれてこの方、雛人形との接点が皆無のまま幼少期を過ごし、双子の男児に恵まれてからは、肉体的、精神的に精一杯の状況で毎日を送ってきた。

そんな状態で、突然娘が生まれたからと言って、頭が瞬時に切り替わるわけもない。おまけに、ランドセルの購入をギリギリまで粘ろうとしているような常識はずれの親（私）だ。1歳の誕生日ならばまだしも、娘の初節句を何かで祝おうなどと機転が利くわけがない。

それどころか、行列を横目に、この列には一生並ぶまいと心に誓ったのだった。